| 白山書房の本紹介 |
日本の溪谷'97 白山書房編 2,000円(本体)
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本邦唯一の渓谷年鑑。 96年版に続く第2弾。北海道から西表島まで、沢登りの記録140本を集成した渓谷年鑑。詳細な遡行図と写真と記録文から構成され、新情報を満載。沢に関する本の紹介も掲載。 |
知床半島 モセカルベツ川本流
日高山脈 札内川七の沢1807m峰直登沢
日高山脈 新冠川支流プイラルベツ川
夕張山地 ポントナシベツ川本流
積丹山塊 余別川支流五十一点沢右俣〜同左俣(下降)
積丹山塊 余別川支流百二十二点沢〜珊内川支流スサノ沢(下降)
南八幡平 葛根田川本流〜北ノ又沢支流
神室山地 大横川本谷
真昼山地 胆沢川支流尿前川本沢
宮城蔵王 澄川本流、支流新滝沢
朝日連峰 三面川竹ノ沢
朝日連峰 金目川本流中俣
飯豊連峰 飯豊川支流大ヤット沢〜都沢(下降)
飯豊連峰 実川前川本流
五頭山塊 中ノ沢川セキツギ沢右沢
川内山塊 早出川本流中流部
川内山塊 早出川本流割岩沢俣沢〜北俣沢左俣(下降)
川内山塊 早出川支流広倉沢左俣〜割岩沢夕沢(下降)
川内山塊 谷沢川ヨモギ沢〜又左衛門沢(下降)〜大清水沢
下田山塊 駒出川三鼻沢〜仙見川中俣沢権ノ神沢下ノ沢(下降)〜仙見川中俣沢ム沢(白滝沢)
下田山塊 駒出川支流岩滝沢〜粟ヶ岳〜中ノ俣沢(下降)〜サワラ沢〜粟ヶ岳
会越 室谷川支流駒形沢
会越 室谷川支流十字峡沢〜駒形山〜西ノ沢(下降)〜本流左俣右沢〜叶津川支流芳沢五枚沢(下降)
会越 只見沢支流幽ノ倉沢左俣本流(仮称)〜叶津川支流小三本沢(下降)
奥只見 大鳥川支流滝ノ沢
奥只見 北ノ又川蛇子沢左俣
奥只見 二岐川本流先ノ沢
奥只見 只見川支流恋ノ岐川
奥只見 只見川支流大白沢シロウ沢〜ワカゴイ沢
奥只見 只見川支流大白沢クロウ沢
南会津 袖沢支流御神楽沢
南会津 袖沢支流北沢〜白戸川メルガ股沢(下降)
南会津 楢戸川〜会津朝日岳
南会津 湯ノ岐川支流渡沢〜同支流赤岩沢(下降)
奥利根 コツナギ沢支流ヒバツ沢
奥利根 登川支流米子沢〜奈良沢川支流上ゴトウジ沢(下降)〜奈良沢川本流ブサノ裏沢
上越 湯檜曽川ゼニイレ沢
上信越国境 清津川支流足尾沢
上信越国境 清津川支流サゴイ沢
裏妙義 籠沢支流赤岩沢右俣
足尾山塊 安蘇沢支流小倉沢〜カラ沢右俣(下降)
前日光 大芦川支流蕗平沢〜同本流本沢(下降)〜同支流ヒノキガタア沢
丹沢 唐沢川流域の沢(唐沢川から南大山川/大野沢/アミダクジ沢/唐沢川中流/
石尊沢/小唐沢)
奥多摩 神戸川支流クドレ沢左俣
奥秩父 笛吹川東沢支流影ノ乙女沢の大スラブ「紅葉ルート」開拓
八ヶ岳 赤岳沢
戸隠連峰 楠川本流不動沢中俣
頸城 真川流域集中遡行(鍋倉谷/忽兵ヱ落谷/ヌルイ沢左俣〜右俣(下降)/裏金山谷左俣〜金山谷(下降)/裏金山谷右俣〜地獄谷右俣(下降)/裏金山谷中俣〜右俣左沢(下降)〜地獄谷左俣/滝沢右俣〜松尾川本流(下降)〜松尾川支流〜滝沢左俣(下降)/黒沢〜高野尻谷(下降)〜サクラ谷)
北アルプス 黒部川支流弥太蔵谷〜音谷(下降)
北アルプス 黒部川支流嘉々堂谷
北アルプス 黒部川支流黒薙川北又谷〜恵振谷
北アルプス 黒部川支流新越沢
北アルプス 黒部川上ノ廊下(下降)
中央アルプス 小黒川
中央アルプス 太田切川支流ヨナ沢
中央アルプス 太田切川本谷ゴルジュ〜梯子ダル沢
中央アルプス 与田切川支流中小川左俣
南アルプス 尾白川本流〜黄蓮谷右俣
南アルプス 戸台川支流イワンヤ沢左俣〜右俣(下降)
南アルプス 尾勝谷支流塩沢右俣、左俣
南アルプス 北岳バットレス第四尾根〜藪沢奥の左俣〜小仙丈沢〜仙丈岳〜アサヨ峰〜石小屋沢(下降)
南アルプス 野呂川支流扇沢、小太郎沢
奥三河 佐久間湖周辺の沢(早木戸川「瀬戸の渓谷」ゴルジュ帯/瀬戸沢〜日下/芦沢(足沢)〜八嶽山)
白山山系西部 手取川水系大嵐谷支流アトクチノ谷(下降)〜大嵐谷右俣
白山山系西部 手取川水系大嵐谷支流小屋場ノ谷
白山山系西部 手取川水系大嵐谷支流小屋場ノうら谷(仮称)
白山山系西部 手取川水系大嵐谷支流東畑谷左俣〜右俣(下降)
白山山系西部 牛首川大杉谷支流ハチブセ
白山山系北部 境川支流大畠谷〜開津谷
白山山系北部 手取川水系尾添川支流雄谷(雄谷ゴルジュ)
白山山系北部 手取川水系尾添川蛇谷支流途中谷〜ジライ谷(下降)
白山山系北部 手取川水系尾添川蛇谷支流コヤ谷
白山山系北部 尾添川蛇谷支流コヤ谷右俣
白山山系北部 大納川早稲谷左俣
奥美濃 粕川西谷右俣〜中俣(下降)
奥美濃 粕川西谷右俣〜中俣(下降)
台高山脈 東ノ川支流中ノ滝登攀
台高山脈 銚子川岩井谷〜往古川真砂谷(下降)
大峰山脈 池郷川本流(不動滝〜ゴルジュ終了)
大峰山脈 立合川本流
大峰山脈 舟ノ川地獄谷七面谷
石鎚山 面河川本流
西表島 浦内川支流イタジキ川(下降)
●抜粋
「真昼山地 胆沢川支流尿前川本沢」より
1996年9月15日〜16日
佐藤忠司、井上博之、小酒征之、簑浦登美雄
9月15日(曇後晴) 焼石岳中沼登山口から登山道を約1時間で尿前川本沢に出合う。昨日の雨で水量が多いが、天候の回復を期待して入渓する。
ゴーロを歩き10m滝を左岸から越えると、ハタシロ沢が出合う。万円沢を右より迎えると、いよいよ第一難関のゴルジュだ。
水量が多いためゴルジュ突破をあっさり断念し、右岸より高巻いて25m滝の先に降りた。ナメ滝10mを越えるとゴルジュは終わり、河原となる。
少し進むとこの沢で最大の40m滝が瀑音をとどろかせて現れた。大釜をしたがえており簡単には取付けない。右壁の基部に残置ボルトがあり、右壁から大きく高巻くルートが正解のようだ。30mロープに身をまかせて攀じり、ロープいっぱいで立ち木でビレイ。自分で打ち込んだハーケン1本と途中の抜けそうな小灌木でしかプロテクションがとれず、落ちたら大事にいたる所だ。高度感も凄い。2ピッチ目、30m直上してもビレイポイントがなく、お助け紐10mを足してもらい、40mいっぱいでようやくテラスに着いた。このピッチの上部30mはプロテクションなしで、落ちたら致命的だ。続いて草付、灌木帯を40m水平トラバースし、さらに尾根を乗り越してから下降点を探す。よい下降点が見つからず、斜めに灌木帯を100mくらい下ってから最後は10m懸垂2回でようやく本流に降り立ちホッとした。時計を見て驚いた。この高巻きに3時間を費やしていた。
続いて現れた2段15m滝も直登は無理と判断し、右岸から巻いた。この沢は高巻きが多いとぼやきが出る。やがて両岸が迫り、第二のゴルジュ帯に入る。
12mの階段状の滝2つを左から快適に登り、やっと笑みがこぼれた。これに続く長さ100mに及ぶ3段のナメ滝(3、5、10m)も飛沫をあびて快調に越えていく。やがて前方の沢床が光を放つ廊下のように見えてきた。両岸を岩壁に挟まれ、水流がサラサラと走る中央の沢床を水を蹴散らせて歩く心地好さは格別だ。
小滝を3つ越えていくと30mの斜瀑が立ち塞がる。ここは二俣になっていて、右俣には3段30mの滝がかかり、これらの滝を夫婦の滝と呼んでいる。本流にかかる30mの斜瀑はボルトを打たないと登れそうになく、少し戻ってから左岸より高巻くことにした。灌木帯を猿のように腕力だよりに登っていく。今日の半分は高巻きをしていた気分で、肩が痛くなってきた。30分の格闘の末、右俣に降り立つと、そこはゴルジュの底でビバークできそうなスペースなどない。あと1時間もすれば夕暮れとなる。急き立てられるようにして上流の偵察にいくと、すぐにゴルジュから解放されて河原になり、5分後に格好のビバーク地が見つかった。この上流に20mくらいの直瀑が望見できた。
9月16日(晴) 朝一番から高巻きが始まる。右俣を下って3段30m滝の落口から左岸斜面を登り尾根に上がる。この尾根には細い岩稜もあり時間がかかる。傾斜が緩くなった左斜面を下り、小沢を横切ってからようやく本流に降りることができた。さしもの尿前沢の本流もここまでくると優しい表情を見せてきた。
100mの気持よいナメ滝を息を切らせて登り、滝を2つ左から小さく高巻くと左岸に雪田が現れて、源流の様相を呈してきた。さらに小滝をいくつか越えると大きな雪渓が沢を埋め、斜面にはシナノキンバイなどの花が咲いている。雪渓の上を歩いていくともはや沢の源頭で、シャクナゲの被う小川を10分歩くと焼石岳登山道にひょっこり出た。
尿前沢本沢は『日本登山大系』に5〜6時間とあるが、サブザックで遡行したにせよ短かすぎるとおもう。日帰りで計画すると痛いめにあいますよ。
(簑浦登美雄)
タイム 9月15日 中沼登山口8:00−尿前沢本沢9:00−万円沢出合9:30−大滝40m下10:40−30m滝上13:45−夫婦の滝下15:20−右俣BP16:00/16日 BP出発7:00−夫婦の滝上8:15−登山道10:20〜11:00−中沼登山口13:30
地図 焼石岳、石淵ダム
